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トップページ>専門部より>看護改善委員会より
講演「認知症の高齢者への対応」
日本では、65才以上の人口は2640万人(全人口の20・7%)、その中で精神障害者数は約12万人、うち、認知症は約3万6千人です。認知症は、知的機能が持続的に低下し、社会生活に支障をきたすようになった状態で、とても身近な病気です。ホルモン異常や肝臓病などに起因するものは治療が可能ですが、脳卒中によるものやアルツハイマー型痴呆(神経細胞の減少)は、症状の進行を薬などで抑制するしかありません。 認知症の患者さんには、ここがどこで、今がいつなのかがわからなくなったり、記憶障害、判断力の低下などが現れます。加えて、人によっては、抑うつ、幻覚、妄想、暴力的な行為などが発現します。めまぐるしく変わる世の中のスピードについていけず、ストレスに耐える力が低下します。自分をコントロールできなくなり、また、些細なことに怯えたりもします。 認知症の人の苦しみと希望 認知症による異常行動も、内容や原因の理解によって適切なケアができることを、福岡さんは実例を挙げてお話しました。例えば、ご飯を食べたばかりなのに「ご飯はまだか?」と聞く「物忘れ」に対して、「さっき食べたでしょう!」と反論するより、「もうすぐできるから、これで我慢しておいて」と言って果物やお菓子を渡す方が効果的なのだそうです。福岡さんは、最後に「患者さんには、どの人にも生きてきた歴史があり、一人ひとりの物語があります。認知症の人は、外見からは想像もつかないような苦しみと希望を持っています。私たち、看護師は、患者さんの人格を大切にし、受け入れましょう」「そのためにも『こなす』看護ではなく、『人に触れケアをする』看護を」と締めくくりました。 明日からのケアに役立てたい!! |
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