秋田県厚生連労働組合
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[青年部が学習会]
県内の医療状況を学ぶ

 秋厚労青年部学習会が6月24日(土)、7支部から28名が参加し、秋田市のみずほ苑にて開催されました。午前の部は秋田県医労連書記長の佐竹氏を講師に迎え、「県内の医療情勢について」をテーマに勉強し、午後からは分科会にて各支部での意見交換の場を設けました。佐竹氏の講演では、患者さんの医療費負担の引き上げや、医療機関の診療報酬の引き下げなど医療改悪に関するくわしい実態を聞くことができ、勉強になりました。また、県内病院の統廃合の問題や地方の医師不足など我々の現場にも密接した課題が浮き彫りにされ、病院な学習会となりました。 学習会の企画は、我々医療従事者を取り巻く労働実態の把握をし、労働条件の向上、生活の改善などのためにどうするべきかを考える良い機会となりますので、次回またこのような学習会の機会があるときには、多くの方々に参加してもらえたらと思います。
講演の様子 佐竹氏 講演の様子

講演要旨

1.小泉内閣が進めてきた医療構造改革

 患者負担は2003年度だけで4300億円。国民・労働者の保険料負担増が1兆300億円等を行い、病院にかかりにくくしてきた。そして現在計画している医療改悪としては、高齢者の患者負担を1割から2割へ。70才以上の長期入院の食費、居住費を全額自己負担。株式会社による病院経営等、医療を大企業の利潤追求の場にしている。これらの計画の狙いは、第1に国が責任を持たなくても良いようにする、第2は国庫負担の削減と都道府県単位の医療費抑制、第3は診療報酬を「1点単価10円から9円」、「入院基本料を地域ごとに設定する」等。


2.県内医療供給体制の再編

 国の医療費抑制により、県内の公的病院等の再編成が進んでいる。国立療養所秋田病院は2003年12月1日に廃止が強行。今後は市町村合併や赤字を理由に統廃合が予想される。住民の健康を守るためにも労働組合は、統廃合をくいとめる運動が必要。県内の多くの病院で今起きていることは、正規職員を減らし、臨時・パート、派遣労働者の導入と下請け化が進んでいる。

3.県内の医師・看護師不足の進行

 人口10万人比でみた地域別医師数(人)は、秋田市周辺が246人で集中している。不足地域は、湯沢104人、大曲仙北130人、鷹巣阿仁132人、鹿角大館が147人等となっている。また、医師の開業や大学への引き上げで、診療日が減り患者が不便になっている。また、病院や精神科、産婦人科の存続を求める住民運動がまきおこっている。たとえば鹿角、鷹巣、扇田など。また、あまりの労働強化と労働条件の改悪で看護師が若い人、年配の人とわず退職し、看護師不足となっている。

4. 今、住民の健康は悪化している。一方、医療労働者は月10日をこえる夜勤など過酷な労働条件のもとで仕事をしているのが実態。青年のみなさんには、「住民の健康を守ること」と「労働条件改善」をはかることに真剣に取り組んで頂きたい。

 


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